同じシャンプー、泡立つ人と泡立たない人

25 September, 2024

只今、シャンプーリニューアル計画が進行中、取引先美容室様、ユーザー様に試作品をモニタリング協力いただいております。

今回、店頭で来店客にモニタリングをしたサロン様の中で同じシャンプーを使用しても人によって泡立ちの違いがあったという回答がありました。

当然です。

同じシャンプーでも泡立ちがよくないという人には特徴がいくつかあります。

1.予洗いが十分でない:頭皮まで十分にお湯が届かず、表面だけの髪にざっとお湯をかけているだけだと、泡は出来ません。予洗いは最低でも1~2分かけましょう。

頭皮まで十分にすすぐとほとんどの水溶性汚れ、髪に付いたニオイは取れます。予洗いで汚れの8割を除去し、残り2割の油性汚れをシャンプー剤で洗浄すると言われる由縁です。

 

次に「皮膜毛」・・・予洗いをしっかりしても実際はこのタイプの髪が最も泡立ちが悪いです。

皮膜毛の特徴としては、
・毛先はパサつき気味だが頭皮はべたつく
・乾くのが遅い
・シャンプーが泡立ちにくい
・髪のツヤというよりビニールっぽいテカリに近い

2.皮膜毛、油膜毛とは「髪に油性皮膜が蓄積されている」髪です:油性被膜のほとんどはシリコーンやシリコーン化合物です。その種類は30種以上あり、中には相当落ちにくいものがあります。

シリコーン以外にもポリマーや椿油などの蓄積です。

例えば、シリコン配合のヘアケア剤、スタイリング剤を長年使用し続けているとしましょう。

髪の長さが30cmあるならその毛先は30ヶ月分、ヘアケア900回分のシリコン被膜に覆われているということになります。

シリコーンは油。

過度の油で覆われていると泡は立ちません。特にロングヘアの方で毛先が泡立たないというのはそのためです。いわゆる「ビルドアップ」です。

この場合、大量のシャンプー剤を消費するより、毛先をカットするか蓄積シリコーン被膜を除去したほうがいいようです。

髪を傷めずに長期間に固まった被膜シリコーンを取ることは困難です。キューティクルも一緒に剥がしてしまいますから。

 

3.撥水毛:髪が撥水しすぎてしまうため泡立たないという髪質。そもそも健康な毛髪は適度な撥水性ですが、髪表面に油分が多すぎて水分を弾くため洗浄剤が泡立ちにくいのです。

パーマ、カラーなどの化学処理、紫外線ダメージなどで資質が失われると髪の脂質は減ります。その後はしっかりケアしてください。

2.3の対策は行きつけの美容室でお尋ねください。

 

シャンプー、トリートメント、コンディショナーなどのケア剤、さらにスタイリング剤などの配合されているシリコーンは指通り、サラサラ感、ツヤ感を出すために配合されています。

製造販売側にはダメージヘアへのキャッチコピーとしての対応成分として都合がいいのですが、長期間の継続使用がその人の思う「髪」になるかどうか、5年後10年後はどうなのか・・・はその人の価値観次第ですけど。