シャンプーの泡立ちを阻害するコーティング成分とは

27 November, 2024
同じシャンプーを使用しても泡立つ人、泡立たない人がいます。
また、必要以上にシャンプーの消費が早い、たくさん使わないと泡立たない方も。

 

泡立ちを阻害するのは、コーティング成分です。よく言えばダメージ毛のプロテクト成分ですが、実のところ毛髪や頭皮に蓄積し、ダメージを与える可能性があります。

 

ヘアケア製品に含まれるシリコーン、その化合物、さらに低分子カチオン界面活性剤です。

 

両方とも即効性があり、いきなり、髪がツルツルになり、指通りがよくなったかのようになります。

低分子カチオン界面活性剤とは、例えば、ステアルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、 セトリモニウムクロリドなどという成分名です。

シリコーンフリーといってもこれらの成分が配合されているものには注意が必要です。
低分子カチオン界面活性剤は、プラスの電荷を持った界面活性剤で、シャンプーやトリートメント、ヘアカラー剤などに静電気防止成分として配合されています。

水に溶けると髪に吸着して皮膜成分をくっつける性質があり、髪の表面をコーティングするシリコーンと同様の働きを持ちます。

ですが、低分子カチオン界面活性剤には注意が必要です。
  • 分子が小さく頭皮や毛髪への浸透性が高いことから、強いタンパク質変成作用があります。敏感肌にとっては刺激になります。
  • 水で流れにくく髪に付着したままになるので、髪を乾かした後でも髪がお顔などに触れると刺激になる事もあります。

    髪だけでなく頭皮にも吸着してしまうので、すすぎをかなりしっかりしないと残留してしまいます。

サルフェートフリーなど刺激の少ないシャンプーでは落ちません。

長期間、シリコーンや低分子カチオン界面活性剤を使用し続けた髪、特に毛先は泡が立ちません。

泡立てるためには強力な脱脂力のある硫酸系に洗浄成分配合シャンプーが必要になります。それにより、ますます頭皮は乾燥しやすくなり、毛髪はパサパサに・・・

それを補うためにまたシリコーン、低分子カチオン系配合のヘアケアを使用するという循環です。

徐々に毛先をカットしていく、または、専用の除去剤を使用するしかありません。